テスト駆動開発から始める Rust 入門¶
概要¶
FizzBuzz 問題を題材に、テスト駆動開発(TDD)の基本サイクルから、開発環境の整備、オブジェクト指向設計、関数型プログラミングの活用まで、Rust の特徴を活かしながら段階的に学びます。
対象読者¶
- Rust の基本文法を理解しているプログラミング学習者
- TDD を体験してみたい開発者
- 所有権システムやトレイトベースの設計に興味がある方
前提条件¶
- Rust 1.70 以降がインストールされていること
- Clippy、rustfmt が利用可能であること(Nix 環境推奨:
nix develop .#rust)
Rust の特徴¶
| 特徴 | 説明 |
|---|---|
| 所有権と借用 | メモリ安全性をコンパイル時に保証、GC 不要 |
| 静的型付け + 型推論 | 強力な型システムと let による型推論 |
| トレイト | インターフェースの明示的実装、ポリモーフィズムの基盤 |
| enum + パターンマッチ | 代数的データ型と網羅的なパターンマッチング |
| Result / Option | null や例外に頼らない安全なエラーハンドリング |
| ゼロコスト抽象化 | 高レベルな抽象化がランタイムコストを伴わない |
開発ツール¶
| ツール | 用途 |
|---|---|
| cargo test | 標準テストランナー |
| Cargo | パッケージ管理・ビルドシステム |
| Clippy | Linter(コード品質チェック) |
| rustfmt | 標準フォーマッター |
| just | タスクランナー |
目次¶
第 1 部: TDD の基本サイクル¶
第 2 部: 開発環境と自動化¶
第 3 部: オブジェクト指向設計¶
第 4 部: 関数型プログラミングへの展開¶
実装コード¶
本記事のすべてのコード例は apps/rust/ に実装されています。
# 開発環境に入る
nix develop .#rust
# テスト実行
cd apps/rust
cargo test
参考文献¶
- Kent Beck 著『テスト駆動開発』
- Martin Fowler 著『リファクタリング: 既存のコードを安全に改善する』
- Robert C. Martin 著『Clean Code: アジャイルソフトウェア達人の技』
- Steve Klabnik, Carol Nichols 著『The Rust Programming Language』