ADR-0001: TypeScriptの採用¶
ぷよぷよゲーム開発でTypeScriptを主要プログラミング言語として採用する
日付: 2025-07-31
ステータス¶
2025-07-31 提案されました 2025-07-31 受け入れられました
コンテキスト¶
ぷよぷよゲーム開発プロジェクトにおいて、以下の要件を満たすプログラミング言語の選択が必要でした:
- 高品質なコード: バグの少ない安全なコード実装
- 保守性: 長期的なメンテナンスと機能拡張
- 開発効率: IDE支援と早期エラー検出
- チーム開発: コードの可読性と一貫性
- 学習効果: モダンな開発手法の習得
また、以下の技術的制約がありました:
- ブラウザ実行: クライアントサイドでの動作
- ゲーム性能: リアルタイム処理の要求
- テスト駆動開発: 自動テストの実装容易性
決定¶
TypeScriptをメインプログラミング言語として採用する
採用理由¶
- 型安全性の確保
- コンパイル時の型チェックによるバグ予防
- ランタイムエラーの大幅削減
-
リファクタリングの安全性向上
-
優れた開発体験
- 強力なIDE支援(自動補完、リファクタリング)
- 豊富な型定義によるAPI理解の向上
-
デバッグ効率の改善
-
JavaScriptとの互換性
- 既存ライブラリの活用
- 段階的な導入が可能
-
ブラウザネイティブ実行
-
エコシステムの充実
- 豊富なライブラリとツール
- アクティブなコミュニティ
-
継続的な言語発展
-
テスト駆動開発との親和性
- 型安全なテストコード記述
- モックオブジェクトの型保証
- テストカバレッジの向上
設定方針¶
- 厳密モード:
strict: true
で最大限の型チェック - モジュールシステム: ES2020モジュールを使用
- ターゲット: ES2020で最新機能を活用
- 型定義: 外部ライブラリの型定義を積極活用
影響¶
ポジティブな影響¶
- コード品質の向上
- 型エラーによる早期バグ検出
- 自己文書化コードの実現
-
リファクタリング時の安全性
-
開発効率の向上
- IDE支援による生産性向上
- API仕様の明確化
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デバッグ時間の短縮
-
保守性の向上
- 型情報による仕様理解の促進
- 大規模な変更時の影響範囲特定
-
チーム開発での一貫性確保
-
学習効果
- 型システムの理解
- モダンJavaScript機能の活用
- 大規模開発の準備
ネガティブな影響¶
- 初期学習コスト
- TypeScript独自の概念習得
- 型定義の記述方法学習
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ビルドプロセスの理解
-
開発時間の増加
- 型定義の記述時間
- コンパイルエラーの解決時間
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初期セットアップの複雑性
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ツールチェーンの複雑化
- トランスパイルプロセスの追加
- ビルド設定の管理
- デバッグ環境の設定
コンプライアンス¶
この決定の遵守を確認する方法:
技術的検証¶
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静的解析
# TypeScriptコンパイラによる型チェック npx tsc --noEmit # 厳密モード設定の確認 grep "strict.*true" tsconfig.json
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コード品質メトリクス
- TypeScriptファイルの比率: 100%
- 型エラー数: 0
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any型の使用率: 最小限
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ビルドプロセス
- CI/CDでの型チェック自動実行
- エラー時のビルド停止
- 型定義ファイルの生成確認
運用検証¶
- 開発効率測定
- IDE支援による補完率向上
- リファクタリング成功率
-
バグ検出時期の早期化
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コード品質測定
- ランタイムエラー発生率
- テストカバレッジ
- コードレビュー指摘事項
備考¶
著者¶
プロジェクトチーム
関連決定¶
- ADR-0002: Vitestの採用(TypeScriptテスト環境)
- ADR-0003: DDDアーキテクチャの採用(型安全な設計)
参考資料¶
将来の検討事項¶
- 新しいTypeScript機能の評価と採用
- 型定義の最適化と改善
- パフォーマンス影響の継続監視