Scrumとは、アジャイル開発手法の1つ。常に進む方向を調整しながら目的を達成できるプロダクトをつくるために、全員が一丸となって行うべき作業、会議、成果物を定めたもの。アジャイル開発における位置づけとしては主にマネジメント領域をカバーする。
構成
全体像
作業
スプリント
Scrumでは最長1ヶ月までの固定の期間に区切って、くりかえし開発をおこなう。この固定の期間のことをスプリントと呼ぶ。
開発チームはこの期間の中で、計画、設計、開発、テストなどプロダクトのリリース判断に必要なすべてのことを行う
期間は延長しない。
会議
スプリント計画ミーティング
- スプリントで開発するためには計画が必要。
- プロダクトーナーは何を欲しいのか(第一部)。
- 開発チームはどれくらいできそうか(第一部)。
- 開発チームはどうやってそれを実現するのか(第二部)。
デイリースクラム
- 開発チームの状況を毎日確認する。
- 毎日15分程度
- 前回のデイリースクラムからやったこと
- 次回のデイリースクラムまでにやること
- 困っていること
スプリントレビュー
- 開発チームの成果物をプロダクトオーナーが確認する。
- 1ヶ月のスプリントであれば4時間、2週間スプリントであれば2時間程
- 開発チームが完了できなかったプロダクトバックログの項目について説明する。
- プロダクトオーナーがプロダクトの状況やビジネスの環境について説明する。
- プロダクトバックログに追加すべき項目の有無について議論する。
- 現状の進捗を踏まえて、リリース日や完了日を予測する。
スプリントレトロスペクティブ
- 1ヶ月のスプリントであれば4時間、2週間スプリントであれば2時間程
- プロセスやツールなどの観点で今回のスプリントを検査する。
- うまくいったこと、今後改善すべき点を整理する。
- 今後のアクションプランをつくる。
成果物
プロダクトバックログ
- 実現したい要求をリストにして並び替える。
- 常にメンテナンスして最新に保つ
スプリントバックログ
- プロダクトバックログを具体的なタスクに分割する。
- タスクは後から増えることもある。
リリース判断可能なプロダクト
- 開発チームはリリース判断可能なプロダクトをつくる。
完了の定義
- 完了の定義によって、何をもってリリース判断可能かを定める。
ロール
プロダクトオーナー
- プロダクトの結果責任を取る。
- プロダクトバックログの管理者で、並び順の最終決定権限を持つ。
- プロジェクトに必ず1人必要。
- 開発チームを活用して、プロダクトの価値を最大化する。
- 開発チームに相談できるが、干渉はできない
開発チーム
- リリース判断可能なプロダクトをつくる。
- 3人~9人で構成する。
- 全員揃えばプロダクトをつくれる。
- 上下関係はない。
スクラムマスター
- このプロセスがうまくまわるようにする。
- 妨害を排除する。
- 支援と奉仕をする。
- 教育、ファシリテート、コーチ、推進役。